血液とその第三の解剖学的元素-第四章:赤血球の構造

赤血球の真の構造/血球の微小発酵体/一般的な血球

赤血球の物理的組成や解剖学的構造の正確な知識が本書全体に亘って極めて重要である。赤血球とは、その内容物が包摂された細胞性解剖学的元素か?或いは乳液の球状物質の言説と同様に剥き出しの解剖学的元素の類なのか?赤血球の機能に関する明確な考想を得る為にもこの問題の解決が必要である!

プレヴォーとデュマ が、赤血球のエンベロープの存在を主張し、後にヘンレが直接的な観察によりその実在を証明した。1866年、クスKussはストラスブール大学生理学講座で以下のように講義していた。「赤血球は嚢胞型でなくコンパクトな器官であり、全部位が固形で、身体の全器官の中で最も水分量が少ない。」20年余りの後、フレイFreyが一般論を解釈して曰く「要するに、血球は水で飽和したゼラチン状物質の塊と考えられる。」また以下のように付言した 。「観察の困難さ、斯くなる実験の不確実さを極める中、ここ数年で細胞膜の存在を支持する著者が増えている。」

後述するが、デュマは赤血球の細胞構造のみならず、個別の有機的存在と捉え、酸素の枯渇が致命的だと述べている。これは生理学者の観点ではなく、そして私には以下に勝る証明を提供できない。

私は微粒子病の輝煌粒子scintillating corpuscleを、酵母の小球のそれと同様に生物活性が既に認知されている細胞に喩えた。パスツールはこれを誤りと断じ、その言及で以下のように述べている。「現時点の私の見解では、この粒子は動物質でも植物質でもなく、方法論的分類の観点からは、インフソリアや黴の類というより膿の球状物質や血球の類、或いは澱粉粒子と比較すべきである。 」後に、氏はこの粒子に関して「動物性、植物性のいずれでもない生成物であり、増殖は不可能である。血球や膿の球状物質等、生理学が数年前から小器官organitesの名で区別してきた、形状に規則性のある小体の類に分類せねばならない。」 と付言した。

赤血球が解剖学的元素として微小発酵体を有する真の細胞である証明

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